地理統計院(IBGE)が26日、ブラジルでは携帯電話やTVを使ってインターネット接続を行う人が急増しており、コンピューターやタブレットの使用頻度が落ちていると発表したと26日付現地紙サイトが報じた。
IBGEによると、TVがある家庭は96・8%で前年の97・4%より若干減ったが、インターネット接続が可能なTVは、7・7%から10・6%に増えた。
また、携帯電話でインターネットに接続しているのは4815万世帯で15%増加。ネット接続全体での割合も、60・3%が69%に増えた。
一方、デスクトップとノートブックを含むコンピューターでインターネットに接続している家庭は40・1%から38・8%に減少。タブレット端末でアクセスする家庭は12・1%から10・5%に減り、TVからネットにアクセスする家庭を下回った。
TVによるネット接続は、アナログ放送がデジタル放送に切り替わり、ブラウン管タイプのTVが使えなくなった事とも関係している。ブラウン管タイプのTVしかない家庭は38・4%、薄型TVのみの家庭は57・1%、両方ある家庭は11・3%だった。
また、パソコンを持っている家庭は44・0%で、前年の46・2%を2・2%ポイント下回った。一方、携帯電話が1台はあるという家庭は92・7%で、前年の92・3%より微増した。
携帯電話を使ったネット接続が1年間で15%も増えたのは、スマートフォン普及や画面の大型化を反映したものだ。携帯電話からのネット接続の最大の目的はメッセージ交換だが、それに次いで多いのはビデオや映画を見るためだ。
TVや携帯電話からのネット接続が容易になった事もあり、インターネットを利用している家庭は4920万世帯(70%)に達した。16年は440万世帯(63・6%)だったから、12%近く増えた。ネットを利用する人の数は1億1600万人に上る。
ブラジルでインターネットを利用する家庭が全世帯数の半分を超えたのは2014年だから、スマートフォンやスマートTVの普及で、ネット接続も加速的に増加しそうだ。