4月23日から始まったインフルエンザの予防接種キャンペーンは6月1日まで行われるが、一斉接種の日付などの情報が一部で混乱しているようなので、サンパウロ市を中心にもう一度まとめてみる。
最初の週は、60歳以上の人と医療関係者、先住民が対象だったが、2日からは、6カ月以上5歳までの子供、妊婦、出産後45日までの女性も接種が可能となる。
9日からは、教師、慢性疾患患者(心臓病や糖尿病、ガン、喘息、エイズ、肝炎などの患者、臓器移植後などで免疫能力が落ちている人など)、合併症を起こしている人が対象に加えられる。
刑務所職員などはこの枠外の対象となる。
また、12日は、全国一斉に予防接種を行うXデー(ブラジルではディア・D)で、保健所や移動ポスト(車、船)などが1日開放され、前述の対象者全員が、接種を受ける事が出来る。
今年の予防接種は、A型2種(H1N1とH3N2)ならびにB型の3種混合型だ。
これまでにインフルエンザの予防接種を受けて重度のアレルギー反応が出た人や、鶏卵やその派生物など、ワクチン作成時に使用する材料に対するアレルギーを持っている人は、接種を避けた方が良い。また、最近発熱した人や発熱中の人、ギラン・バレー症候群のような神経障害を起こしている人は、医師の指示を仰いでから接種を受けた方が良い。
サンパウロ市では、6月1日までのキャンペーン期間中に230万人に予防接種を施す事を目標としている。4月23、24の両日に予防接種を受けた人は171万6千人で、その内訳は、60歳以上10・8%、医療関係者4・8%、先住民4・2%だったという。
リオ市の場合は、4月24日から29日の間に15万人が予防接種を受けた。同市では、6月1日までに140万人の対象者の90%に接種を施す事を目標としている。
なお、予防接種は私立の医療機関でも受ける事が出来る。私立の医療機関ではB型のワクチンをもう1種含む、4種混合を使用しているところもある。料金は90~160レアルとされている。
インフルエンザの予防接種は、重症化を避け、致死率を下げるのに役立つ。年によってウイルスの型が変わるので対象者は毎年受けた方が良い。
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