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兵庫=日本側で移住110周年=出発の地神戸で記念式典=日伯関係者が170人出席

挨拶を述べる三野理事長

挨拶を述べる三野理事長

 日本側での日本移民110周年記念式典が、第1回移民船が出港した4月28日に神戸で行なわれた。笠戸丸は1908年4月28日に航海に旅立ち、6月18日にサントス港に着いた。そんな日本側の110周年にあたる4月28日に、一般財団法人「日伯協会」(三野哲治理事長)は神戸海洋博物館講堂で記念式典を開催した。兵庫県、神戸市の自治体関係者をはじめ、日本各地の日系団体関係者170人が参加し、移民がつないだ両国の交流の発展を盛大に誓った。

 式典では両国国歌斉唱の後、主催者である三野理事長が「今やブラジルの日系人は190万人に達し、ブラジルの各分野で活躍している。歴史を作った全ての日系人に敬意を表したい」と挨拶を述べた。

アンドレア・コレア駐日大使

アンドレア・コレア駐日大使

 続いて井戸敏三兵庫県知事、久元喜造神戸市長の祝辞の後、アンドレア・コレア・ド・ラーゴ駐日大使が「子や孫の世代のためにも両国関係をさらに発展させたい」と話し、移民の記憶を後世に伝える大切さを強調した。
 来賓紹介の後、ブラジル日系社会やブラジル日本都道府県人会連合会を代表して、ブラジル兵庫県人会の松下瞳会長からメッセージが伝えられた。
 また7月にブラジルで行われる記念式典に一人でも多くの人が参加できるよう、兵庫県の県民訪問団募集についての発表があった。


山根一眞氏が記念講演=「日系人パワーに期待」

山根一眞さんの講演の様子

山根一眞さんの講演の様子

 式典に先立ちノンフィクション作家である山根一眞講師による講演「人類滅亡危機世紀の貢献シナリオ―日系人パワーに期待する次の110年」が行なわれ、参加者は1時間半ほどの有意義な話を楽しんだ。

乗船記念碑を見学する参加者

乗船記念碑を見学する参加者

 その後、参加者全員で乗船記念碑を見学したほか、ライブ会場を利用しブラジル移住者の記念すべき日であることを一般参加者にアピール。ラテン音楽を得意とするサンバチームも演奏を披露した。
 午後4時40分、井戸知事が乾杯の音頭を取り祝賀パーティがはじまった。華やかな中にも和やかな雰囲気のもと歓談が進み、日伯協会の長谷川吉弘副理事長の挨拶で締めくくられた。