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サンパウロ市=パイプオルガンは僅かな損傷=延焼被害の福音派ルーテル教会

焼け落ちたビルの残骸と、焼け残った教会の塔(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

焼け落ちたビルの残骸と、焼け残った教会の塔(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

 1日未明、サンパウロ市中央部のラルゴ・ド・パイサンドゥで、24階建てのビルが焼け落ち、周辺の建物にも被害が出たが、その中の一つは、福音派ルーテル教会だ。
 1908年に建立された同教会は、ルーテル教会の本部教会でもあり、諸集会には500家族以上が集っていた。また、この教会には、1908年にドイツから寄贈された、1千本のパイプを持つパイプオルガンがある事でも知られている。
 1千本のパイプを持つ大型のパイプオルガンは決して多くなく、荘厳な響きとその規模から、国内外のオルガン奏者が同教会で演奏の指導を受けたり、コンサートを開いたりもしていた。
 時価100万レアルと評されるオルガンは同教会の伝統的資産でもあるが、1日の火災では建物の80~90%が被害を受けたとされる中、パイプオルガンや講壇が設置された、十字架がある塔の部分は焼け残ったため、オルガンの被害も、思いの外、小さなもので済んだという。
 だが、教会堂の被害はかなり大きく、改修工事を行うか、取り壊して立て直すかの選択にも迫られている。会堂再建には500万レアルが必要と見られており、牧師のフレデリコ・カルロス・ルドウィグ氏は、群れの再編と、改修工事を終えたばかりだった会堂の再建という重大な任務を負う事となった。
 同教会では、毎週、日曜日の朝10時半から礼拝を持っていたが、いつになったら会堂への出入りが認められるかもわからないため、この週末は、サンパウロ市南部のグランジャ・ジュリエッタ(ヴェルボ・ディヴィノ街392番)の教会の礼拝に合流する。(2日付G1サイトなどより)