ホーム | ブラジル国内ニュース | 《サッカー》 名門ポルトゲーザのスタジアム敷地が市場に? 全国選手権準優勝経験チームも、今は4部からも降格

《サッカー》 名門ポルトゲーザのスタジアム敷地が市場に? 全国選手権準優勝経験チームも、今は4部からも降格

サンパウロ市を本拠とするかつての名門サッカー・クラブ、ポルトゲーザが、本拠地スタジアム脇の敷地を市営の早朝市場の敷地として提供する話が浮上している。
 現在、サンパウロ市の公営早朝市場は市内中央部のブラス地区にあるが、ポルトゥゲーザの本拠地カニンデー・スタジアムの敷地に市場を誘致する計画が浮上しているのだ。
 
 市場の誘致が検討されいるのは、スタジアムの駐車場と、別名「アレイオン」と呼ばれるチームの練習場だ。ここに計2千戸にも及ぶ仮設店舗が並べられ、市場が開かれる計画だという。
 
 ポルトゲーザは「ルーザ」の愛称でおなじみのチームで、1920年に結成され、まもなく創立100周年を迎える。 ブラジル全国選手権を制覇したことはないが、1996年に2位になるなど健闘していた。サンパウロ州選手権では同じサンパウロ市を本拠とするコリンチャンス、パルメイラス、サンパウロ、郊外サントス市のサントスなどの強豪がひしめく中、過去3回(1935、36、73年)の優勝がある。
 
 また、ペレと共に1958、62年のW杯優勝優勝を果たしたジャウマ・サントスや、2006年W杯でブラジル代表のレギュラーだったゼー・ロベルトなど名選手も輩出している。
 カニンデー・スタジアムの最寄駅は「ポルトゲーザ・チエテ駅」と、駅名にチームの名前がついている。
 ちなみに、サンパウロ市にはポルトゲーザ・チエテ駅の他にも、コリンチャンス・イタケーラ、パルメイラス・バハフンダ、ジュヴェントゥス・モッカ、サントス・イミグランテスと、サッカーチームの名がついた駅があるが、ポルトゲーザやジュヴェントゥスをしのぐ実績のサンパウロFCは駅に名前がついていない。(サンパウロ・もルンビ駅が建設中)
 サンパウロ市内トップ3に次ぐ強豪として、市民にもおなじみのポルトゲーザだったが、 2013年のシーズンに全国選手権1部から降格すると、2014年には2部から3部に降格。2年後の2016年には3部から4部に降格し、17年には4部リーグを戦う事になった。全国4部は、3部昇格を決めないと、翌年4部を戦う権利も保障されないシステムだが、2017年のポルトゲーザは全国3部返り咲きに失敗。2018年からは、遂に全国選手権の出場権を失った。
 ポルトゲーザとしては、このスタジアムの敷地貸し出しで経営建て直しとなるか、注目されるところだ。