大統領選の世論調査で高い支持率を得ているジャイール・ボルソナロ氏の影響で、10月の選挙には現時点で71人の軍人が出馬する予定だと、9日付現地紙が報じている。
これら71人は、アクレ州を除くすべての州及び連邦直轄区の知事選や州議員選、下院議員選などに出馬する予定だ。そのうちの60人がボルソナロ氏の社会自由党(PSL)公認だが、その他にも民主社会党(PSDB)や民主党(DEM)などの中道右派系の政党からの出馬もある。
これらの軍人候補を集めた集会が8日にブラジリアで開催された。取材したメディアによると、候補者は口々に、「正直さ」や「国益を守る」ことを売りにしているという。
出馬予定はないが、周囲から出馬を促されているという退役軍人の元陸軍大将、アウグスト・エレーノ氏は、「ボルソナロ氏は私が夢見たタイプの候補者でこそないが、国を変える可能性のある唯一の候補者」「英国のチャーチル、サッチャー元首相、米国のレーガン大統領といった人物の持ち味を兼ね備えた大統領となってくれれば」と語っている。
また、昨年、「政界腐敗が続けば軍による介入も」と発言して降格処分を受け、話題となった元陸軍大将のアントニオ・モウロン氏も、労働者刷新党(PRTB)からなんらかの役職に出馬する予定だという。