ブラジル地理統計院(IBGE)は10日、4月の広範囲消費者物価指数(IPCA・公式インフレ率)が、0・09%だった3月と比較して0・13%ポイント(P)上昇し、0・22%となったと発表した。同日付現地サイトが報じている。
今年1月から4月までの累積インフレ率は0・92%で、1~4月期の累積値としては、1994年のレアルプラン採用以来、最低レベルだ。
4月までの直近1年間の累積インフレ率は2・76%で、3月までの2・68%と比較すると若干上昇したが、政府設定のインフレ目標の3~6%(4・5%±1・5%)は下回っている。
IPCA調査責任者のフェルナンド・ゴンサウヴェス氏は、「『直近1年間の累積インフレ率』は、昨年7月から10カ月連続で3%を下回っている」と語った。
来週には中銀の通貨政策委員会(Copom)が開かれ、政策金利(Selic)が定められる。前回は0・25%P減の6・5%となり、史上最低を更新したが、現在の低インフレは、中銀に更なる利下げを促す要因になる。
しかし、最近はドル高が進み、1ドル=3・6レアル付近でもみ合っている。これはインフレ促進要因で、利下げ見送りにも繋がりかねないため、中銀は両者の間でジレンマに陥っている。
イラン・ゴールドファジン中銀総裁は今週、「あくまで、現状のインフレが目標値よりも低い事を念頭に判断する事が大事」と、利下げ容認とも取れる発言をした。
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