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《ブラジル》グアルジャーの三層住宅落札=ルーラ氏断罪招いた疑惑物件

 ルーラ元大統領への賄賂の一部とされる、サンパウロ州グアルジャーの高級三層住宅が競売にかけられ、入札期限の15日に、220万レアルで落札された。
 入札期限の15日、それも制限時間まであと5分というタイミングで行われた入札は、ブラジリア在住者によるもので、落札額は底値の220万レアル。実際に所有権を得るためには、落札後72時間以内に申し出た金額と、手数料(11万レアル)と共有費(4万7204・28レアル)を支払う必要がある。
 競売を担当したマランゴニ・レイロンエス社によると、もう一人、220万レアルで購入したいと申し出た人がいたが、同社が問い合わせたところ、操作を誤って申し込んだと回答。同物件に関連した裁判を担当したパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事が、この申し出をキャンセルしたため、実質的な入札者は1人だけだった。競売に関するサイトの閲覧者は5万3千人に上った。
 グアルジャーの高級三層住宅を競売にかける事は、今年の1月29日に決まった。競売によって得た収入は、ペトロブラス社に還元される。
 建坪215・5平米、共有スペース82・6平米に2台分の車庫付の住宅は、建設大手のOAS社からの賄賂とされ、改修費用を含めた収賄額は220万レアルとみなされていた。OAS社は、ペトロブラスブラス社との事業契約で便宜を図ってもらった見返りとして同物件を提供、エレベーターや内装などの改修費用も、労働者党(PT)への賄賂を支払うための口座から払われていたとみられている。
 ルーラ氏はこの高級三層住宅絡みの収賄と資金洗浄の容疑で9年6カ月の実刑判決を受けたが、それを不服として上告。第2審では刑期が12年1カ月に延び、再び異議を申し立てたが、異議申し立ては2度とも棄却され、4月7日から服役を開始している。(15日付アジェンシア・ブラジル、同G1サイトより)