19日と20日の2日間にわたり、サンパウロ市恒例の文化イベント「ヴィラーダ・クウツラル」が行われる。今年のハイライトは次の通り。
毎年5月に、第3土曜の午後から夜通し、さらには日曜の夜にかけて市内の複数の会場で同時に開催される、コンサートを中心とした文化イベント、ヴィラーダは2005年にはじまり、今年で14回目を迎える。
昨年サンパウロ市文化局長に就任した、モダンな展示会の数々で現在は市内有数の観光名所となっているサンパウロ映像音声博物館(MIS)元館長のアンドレ・ストゥルム氏の影響もあり、今回はより若い世代にアピールし、かつ、文化的な意義を深めた内容となりつつある。
今年のヴィラーダの目玉の一つは、中央部(セントロ)のコンソラソン街で行われる、サンバ界の大物だったドナ・イヴォーネ・ララに捧げる追悼イベントだ。19日の夕方から夜にかけてのイベントは、ブラジル音楽界の大物カエターノ・ヴェローゾをはじめ、人気女性ロック歌手のピチィやベテラン女性歌手のベイビー・ド・ブラジルなどの豪華ゲストを迎えて行われる。カーニバルのブロッコ風に通りを埋めることで、賑やかな中にも「サンバの女王」に対する敬意を込める工夫が凝らされている。
また、市庁舎近くのヴァーレ・ド・アンニャンガバウーでは、子ども向け番組の女性司会者として長年テレビ界でおなじみのシューシャが登場。さらに、最近、ユーチューブの自身のチャンネルでの美容アドバイスと笑いのセンスで人気再燃のベテラン女性歌手のグレッチェン、人気女性ファンキ歌手のヴァレスカ・ポポズーダなども出演する。
大型コンサート会場としても知られる西部の競馬場ジョッキー・クラブでは、大物バンドのジョッタ・クエストやナッソン・ズンビ、女性ラップ歌手のカロル・コンカなどが出演する。
また、南部のカンポ・リンポ広場では、深夜のイベントに、名実共にブラジルのナンバーワンラッパーのエミシダが登場する。
いずれもセントロだが、サンベントにはヒップホップ、4月7日通りには若手のロックバンド、イピランガ大通りにはかなり珍しい再結成のバンドも含めたベテランのロック、ラルゴ・サンフランシスコではレゲエ、サンジョアン大通りではボサノバなど、ジャンルに特化したステージで1日中好きな音楽を楽しむことも可能だ。5月24日通りでは「オリエンタル」と題した舞台が設けられ、日系の音楽家の演奏を聴くことができる。
タグ:カーニバル 写真ニュース サンパウロ サンバ ヴァレ カエターノ