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ピラール「母父の日」発表会=生徒たちの発表に感激

発表の様子

発表の様子

 ピラール・ド・スール日本語学校(南満校長)は11日午後6時半より、同文協会館で「母の日・父の日発表会」を行った。生徒の家族や卒業生など100人近くが集まった。
 生徒代表の高倉ありささん(13)は、「いつも兄弟げんかをして困らせたり、言う事を聞かなくて怒らせたりしてごめんなさい。でもお父さん、お母さんのことが大好きです」と父母への感謝の気持ちを述べた。
 この日は会場の掃除や準備、夕食作り、後片付けを生徒が行った。夕食には手造りのひじきご飯、肉じゃが、サラダなどが振る舞われ、来場した家族を喜ばせた。
 食後、生徒たちによる発表が約1時間半にわたって行われた。幼稚園児のお遊戯、1年生の踊りでは、日本語の歌に合わせながら元気に踊る姿が見られた。
 4・5年生クラスは劇「竹取物語」を2週間の練習で覚えた日本語のセリフで堂々とユーモアたっぷりに演じた。同名の昔話を元に「かぐや姫」を「かぐや王子」にするなど設定を変えた。文協役員から着ているものを借りたり、生徒の父親が劇に参加するなど、客席を巻き込んだ思わぬ展開に会場は大いに盛り上がった。
 朝の4年生~上級生クラスは寺修行を、昼の6年生・上級生クラスは学校に関する「こんな○○は嫌だ」を題材にそれぞれコントを披露し、終始大きな笑いに包まれた。
 また全生徒による合唱とけんばんハーモニカ、ソプラノリコーダー、木琴、鉄琴、ピアノ、すずなどを用いた合奏では、昨年のNHKの連続ドラマの主題歌「365日の紙飛行機」を披露。多くの生徒は授業だけでなく毎日家で練習をして覚えてきた。
 発表後、手作りの写真立てを母親にプレゼントし、母親は感激した面持ちで子供と抱き合うなどして喜びを見せていた。
 劇を発表した丸屋あゆみさん(13、四世)は「今まで一番いい発表会で、ずっと忘れないと思う」と満足そうな笑顔を見せた。
 2人の生徒の母親である井伊百合子さん(40代、3世)は、「大きい子たちのコントはさすが。いつも面白い」と話した。
 同校では「発表会の準備や練習はセリフを真似したり、歌を口ずさんだりするなど通常の勉強よりもよく覚える」とし、「生徒と親にとってずっと記憶に残るとても大切な活動」と発表会を位置づけている。