ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル・マラニョン州》西アフリカ諸国から密航者25人が漂着=大西洋35日漂流の末に

《ブラジル・マラニョン州》西アフリカ諸国から密航者25人が漂着=大西洋35日漂流の末に

 19日午後11時半頃、ブラジル北東部のマラニョン州沖で、漂流船に乗っていた西アフリカ諸国出身者25人とブラジル人2人が、セアラー州から漁に出ていた漁船に救出され、マラニョン州のサンジョゼ・デ・リバマール市の港に到着したと、20、21日付ブラジル国内紙・サイトが報じた。
 密航者25人の国籍は、セネガル、ナイジェリア、ギニア、シエラレオネ、カーボベルデで、全員が男性。年齢は19~35歳だった。彼らは35日間、貧弱な船で大西洋を漂流していた。
 マラニョン州人権局長のフランシスコ・ゴンサウヴェス氏は、密航者の多くは脱水症状、高血圧の状態にあるとし、「マラニョン州政府は、漂流者に食料と安心して眠れる場所を提供する。この措置は連邦政府が彼らの処遇を正式に決めるまで続けられる」と語った。密航者たちには、基礎的な医師の手当ても施されている。
 2人のブラジル人は、営利目的で集団密航を幇助した罪で現行犯逮捕された。
 連警のフランシスコ・シャベス警部は、密航者たちはリオ・グランデ・ド・ノルテ州のナタールを目指していて、その後はリオ市やサンパウロ市で職を探す計画だったと語り、本国で出会った密航請負人に、旅費として1千ユーロを支払ったことも明らかにした。同警部によれば、密航幇助で逮捕されたブラジル人2人はリオ州出身で、カーボベルデで船を購入したという。
 密航者たちはマラニョン州都サンルイス市に身を寄せており、難民として入国許可を求めている。彼らの難民申請は、法務省が審査する。