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コリンチャンス=カリーリ監督移籍騒動に決着=サウジ行きが正式決定

カリーリは、20日の試合が最後の指揮となった。(Daniel Augusto Jr./Agencia Corinthians)

カリーリは、20日の試合が最後の指揮となった。(Daniel Augusto Jr./Agencia Corinthians)

 【既報関連】17日に突如降って沸いた「コリンチャンス、カリーリ監督のサウジアラビア移籍騒動」に決着がついた。
 コリンチャンスがベネズエラ遠征に出ている時に、「カリーリにサウジのアル・ヒラルが食指」と一部メディアが先行してから報道合戦は一気に過熱した。
 一時は「アル・ヒラルは別の監督にも誘いをかけていて、そっちに決まりそう」との報や、余りに過熱するメディアにいらだつカリーリによる、「メディアは嘘つき」発言。それにメディアが反発し、カリーリが謝罪するなど、テレビドラマのような展開にファンは大いにやきもきさせられたが、22日夜には「カリーリ、サウジ行き」の結論が出た。
 しかし、カリーリがコリンチャンスの監督を辞めて指揮するのは、最初に報道のあったアル・ヒラルではなく、アル・ワハダという別のチームだ。
 アル・ワハダのオファーは推定年棒1440万レアル(4億3千万円相当)の2年契約だ。
 サウジアラビアのリーグは、6月14日から7月15日にかけて行われるロシアW杯後の8月に開幕するため、カリーリは「ブラジル国内リーグ、W杯中断期間となる6月13日までの残り7試合を指揮したい」と申し出たが、アンドレス・サンチェス会長はそれを拒否。24日の試合からは、助監督から正式に監督に昇格するオズマール・ロスが指揮をとる。
 カリーリは、2016年の臨時監督の時期を含め、通算114試合を指揮し、59勝32分23敗、勝ち点獲得率61・1%の成績だった。
 16年は不本意な成績しか残せなかったチームを、満足な補強もないままに17年から指揮をとり、「サンパウロの名門4強の中でコリンチャンスは最弱」との評判を覆した。同年はサンパウロ州選手権と、ブラジル全国選手権を制覇した。
 チームの財政状況が悪く、17年のMVP、主力FWのジョーなどを引き抜かれるも、18年もサンパウロ州選手権を制覇した。
 特に、コリンチャンスにとっての最大のライバル、パルメイラスとの対戦は、2年間で6勝1敗と滅法強く、多くのファンに愛された。
 ブラジルのマスコミは、「サウジアラビアのチームでは、サッカーのキャリア的には後退だが、44歳と若い彼が『2年で充分なサラリーを得た後に、レベルの高い勝負の場に戻る』と計画するのも理解できる」と評論している。