22日、ミナス州元知事で民主社会党(PSDB)元党首のエドゥアルド・アゼレード氏に逮捕命令が出た。1998年の選挙時の不正で20年余の実刑判決が出たが、2審の判決を不服として高等裁に異議を申し立てて、棄却された末の措置だ。20年も前の事件の責任を今頃問われるのかと思う向きもあるかもしれない。アゼレード氏は最高裁のみで裁かれるのを嫌って下議を辞し、審理のやり直しや上告、棄却を繰り返してきたのだ▼政治家の不正に関する裁判は長引く。ルーラ元大統領の高級三層住宅を巡る裁判やそれに関連した審理が地裁、地域裁から、高等裁、最高裁にまで至った事、2010年の下議選でのパウロ・マルフ氏の不正に関する判決が22日に出た事、ラヴァ・ジャット作戦の最高裁での連邦議員審理が作戦開始から4年後にようやく始まった事などはその例だ▼政治家の裁判で気になるのは、弁護士の多さや、もう良かろうと思っても上告や人身保護令適用申請を繰り返す事だ。一般人の裁判では公選弁護人しか頼めない人も多く、上告しても2審まで。企業家などなら人身保護令適用もありだが、庶民には縁遠い▼良い(高い)弁護士を雇うと、裁判も長引き、金がかかる。腕の良い弁護士を雇い、少しでも逮捕を遅らせようとか、出来れば免罪、減刑をと目論むのは金がないと無理だ。そんな金の出所は、賄賂と勘ぐりたくなるのはコラム子だけではあるまい。公金をくすね、賄賂で贅沢後、裁判費用もそこから払う。心労はあっても、自分が蒔いた種。任期外や職務に無関係な件の裁判は下級裁扱いになったし、政治家の不正が暴かれ、裁かれ始めただけましかと自らを納得させるこの頃だ。(み)