ブラジルは24日、国際獣疫事務局(OIE)より、正式に「ワクチン接種口蹄疫清浄国」との認定を受けた。これにより、牛肉の輸出拡大に寄せる期待が広がったと、同日付アジェンシア・ブラジルサイトやG1サイトが報じた。
ブラジルは牧畜大国で、連邦政府、州政府、民間も一体となり、口蹄疫予防ワクチンの接種や国境検疫の実施、予防のための実験や検査機関構築を進めてきた。そうした50年来の努力に一定の評価が与えられた事になる。
多くの州は、既にワクチン接種口蹄疫清浄地域の認証を受けていたが、今回、ブラジル全体としてその評価を得る事で、ブラジル産食肉、家畜の流通、販売が容易になる。
ブラジル農牧連合(CNA)技術監督のブルーノ・ルッシ氏は、「認証は世界屈指の牧畜大国であるブラジルが、衛生状況に適切な配慮をしている事が認められた事を意味する。我が国の商品への信頼性も高まる」と語った。
ブラジルでの口蹄疫予防、撲滅の動きは1960年から始まった。
最後に口蹄疫が発生したのは2006年、パラグアイ国境に近い、パラナ州と南マット・グロッソ州でのことだ。
07年にはサンタカタリーナ州が、国内初のワクチン非接種口蹄疫清浄エリア認定を受けている。ブラジル全体としても、今後は少しずつワクチンを減らしていき、ワクチン非接種口蹄疫清浄国認定を受けることを目標としている。