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ブラジル中銀=トラック・スト直後の週次経済予測を発表=インフレや、GDP成長率の予測に影響

 ブラジル中銀の週次経済予測集「フォーカス」が28日に発表された。
 現在、国中に大きな混乱をもたらしているトラック運転手たちによる道路封鎖ストが始まったのが21日のため、今回のフォーカスはスト発生以降、初の統計発表となった。
 ストはほぼ全ての産業部門に影響している上、スーパーなどでは品薄による便乗値上げも起こっており、「今年のインフレ率予測」は前回の3・50%から3・60%に上方修正された。
 フォーカスは「来年のインフレ率予測」も行っており、その数値は前回までの4・01%から4%に下方修正された。
 インフレと景気の情勢を見ながら調整される経済基本金利(Selic)は、今年末も今と同じ6・5%だろうと予測されている。
 前回のフォーカスでは、今年終わりのSelicは0・25%ポイント下がり、6・25%と予測されていたが、「このまま現状維持」に変更された。
 トラックストによる経済的被害の規模や後遺症がどうなるかも見通しがつかない中、「Selic引き下げ」の予測は出しにくかったようだ。
 なお、「来年のSelic」は8%とフォーカスは予測している。
 「今年のGDP成長率予測」は、前回までの2・50%から2・37%へと下方修正された。昨年末、経済指標が上向きだった頃は、「18年のGDPは3%成長する」との声が関係各所から上がっていたが、今年に入ってからは経済指標が思わしくなく、ドル高や今回のストの影響もあり、強気の声は完全にトーンダウンした。しかし、「来年のGDP成長率予測」はこれまで通り3%成長が維持された。
 フォーカスは為替相場も予測しており、「18年末のドル相場」は、先週の1ドル=3・43レ予測から1ドル=3・48レへと、ややドル高に予想を変更した。
 来年末のドル相場の予測も、先週までの1ドル=3・45レから、1ドル=3・47レへと若干だが上方修正された。
 貿易収支予測は、今年が571億5千万ドルの貿易黒字で、来年が498億ドルの貿易黒字だった。今年の外資によるブラジル国内投資額予測は750億ドルで、来年が80億ドルだった。(28日付G1サイトより)