ブラジル政府は1日、生活扶助(ボルサ・ファミリア)の支給額を5・67%引き上げ、月額177・71レアルから、187・79レアル(約5600円相当)に変更すると発表した。
生活扶助支給額の調整は、4月にテメル大統領が言及していたが、6月1日に、社会開発省が正式発表した。
今回の支給額調整は、最後に調整が行われた2016年7月から2018年3月までの17カ月分の累積インフレ率、4・01%を上回る。政府側は、調整による今年度予算の追加支出は6億8400万レアルになると試算している。
ボルサ・ファミリアは、貧困世帯(世帯収入が家族1人当たり89~178レ)、最貧困世帯(同89レ未満)が最低限の生活を営めるように、2003年10月に当時のルーラ政権(労働者党・PT)によって始められた。
ボルサ・ファミリアは貧しい人々にお金を支給して所得を補うだけでなく、教育、医療、社会福祉サービスを受ける権利を保障する。また、支援を受ける家族が経済的に自立できるように、職能訓練などの諸政策でも支援している。
ボルサ・ファミリア受給を望む世帯は、連邦政府の社会福祉プログラムに登録する必要がある。
現時点でボルサ・ファミリアに登録している世帯は、ブラジル全土で1370万を数える。(1日アジェンシア・ブラジルより)