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《ブラジル》社会統合基金/公務員財形計画の引出し年齢制限撤廃=395億レアル規模の経済刺激策

 テメル大統領は13日、社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)の凍結口座に資金を持つ人は、年齢に関わりなく、資金を引き出せる事を定めた大統領令に署名したと、同日付ニュースサイトが報じた。
 PISは私企業が雇用者のための財形計画として積み立てるもので、PASEPは公的機関が公務員のために積み立てるものだ。原則70歳になるまで引き出せなかったが、政府は昨年後半、60歳以上の人々が引き出せるようにとの暫定令を出していた。その年齢制限を撤廃したのが今回の大統領令だ。
 これは395億レアル分の経済活性策で、国内総生産(GDP)を0・55%押し上げる潜在力があると期待されている。テメル大統領は同政策発表時に、「今回開放する資金は、公的銀行の連邦貯蓄銀行(Caixa)とブラジル銀行に1988年までに積み立てられたもので、両銀行に30年間蓄えられてきたが、本来は労働者を潤すべきものだ」と語った。
 同政策の目的はブラジル経済の活性化だ。昨年の3月から7月まで行われ、430億レアルの資金が一般家計に流れた「勤続期間保障基金(FGTS)休眠口座引出し解禁」が果たしたのと同じ効果を政府は狙っている。
 今回新たに権利を持つのは、公務員、もしくは労働手帳に登録して私企業で勤務し、1971年から1988年までの間に積み立てを実施したが、これまで引き出せずにいた人々だ。
 引出しは18日から始まるが、18日から29日は57~59歳の人のように、条件ごとに引出し期間が決まっている。