年内に行われる予定の岩塩層下の油田(プレサル油田)入札で見込まれる、1千億レアルとも想定される収入が、燃料関係の補助金などで目減りしないよう、分割払いにするなどの措置を連邦政府は考えていると、20日付現地紙が報じた。
油田の開発権入札では、鉱区の落札時にブラジル政府に支払う「ボーナス」(落札謝礼金)と、採掘した原油から上がる利益の何%を政府に支払うかの「パーセンテージ」を企業が〃競る〃。
油田の開発権入札による落札謝礼金は従来、即金で支払われていたが、この謝礼金の支払いを分割にすると、支払いの多くが来年以降の会計に計上され、すぐに使われることはなくなる。さらに、分割払いにより、入札企業の即座の負担が軽減するため、各企業がより高額の謝礼金を提示しやすくなる。分割払いの期間は3年の可能性もある。
ブラジル政府の今年度の支出額は既に歳出上限法で定められた上限に近付いており、プレサル油田の入札による歳入が一括で入ると、今年の会計赤字を減らすことには繋がるが、来年度の収入には繋がらない。
来年度予算も既に、「連邦職員の人件費や通常経費を賄うために債務を増やしてはならない」という憲法規定に抵触するリスクがあるほど、余裕がない状態だ。
プレサル油田開発権入札を年内に行うため、政府は、19日に下院に提出した(岩塩層下の油田の)有償譲渡法の早期成立を望んでいる。