【既報関連】中銀が19、20日に行われた通貨政策委員会(Copom)で、経済基本金利(Selic)を年6・5%に据え置く事を決めたと、20、21日付現地紙・サイトが報じた。
中銀は16年10月より利下げに舵を切り、今年3月まで、12会合連続で政策金利引き下げを行った。これにより、16年10月までは年利14・25%だったSelicが、今年3月には半分以下の年利6・5%まで下がった。
5月のCopomではSelicは6・5%のまま据え置かれ、今月も据え置きとなった。
現在Selicは、レアルプラン採用後、最低水準に落ちている。中銀は景気浮揚効果を狙う時はSelicを引き下げ、インフレ抑制効果を狙う時はSelicを引き上げるが、今回は、前回のCopom後に発生したトラックストや、米国の利上げの影響でドル高レアル安となっていることが、中銀の判断に影響するのではとの声も出ていた。
一部では「米ドルに流れる投資資金をレアルに引き止めるため、ブラジルも金利を引き上げるのでは?」との観測も出ていたが、イラン・ゴールドファジン中銀総裁は否定的で、Copomの決定もそれに沿ったものとなった。
中銀は、トラックストによる価格の上昇やドル急騰は一時的なもので、次第に収束すると見ており、Selicを引き上げてこれらに対応することよりも、期待通りに回復してこない景気を刺激するための低金利継続を優先選択したようだ。
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