《ブラジル》連邦議会=国家財政より自分の選挙=支持組織に大盤振る舞い
選挙を目前に控え、有権者や支持組織の印象を気にする議員たちが、困窮する国家財政をよそに、特定の業界などに恩恵を与えるような法案や、政府の税収が減りかねない法案を通していると、23日付現地紙が報じた。
政府の経済スタッフらが自虐的に〃大盤振る舞い〃と評する政策とは、トラック運転手のスト後に承認された、「運輸業者への税制優遇措置」や「液体エタノールを精製工場からガソリンスタンドなどの販売店へ直接販売することを認める法案」などのことだ。
「エレトロブラス(EB)民営化」や「岩塩層下(プレ・サル)油田開発権入札」など、国家財政健全化のためにエドゥアルド・グアルジア財相が優先したい課題があるのに、前述の二つの法案が先に進んでいる。
議員たちは既に自分の支持組織の顔色をうかがっており、連立与党の議員までが、政府に義理立てしても利益はないと判断すれば、政府財政を考慮せず、自由に振舞うようになっている。
カルロス・マルン大統領府総務室長官は、EB民営化やプレ・サル油田入札などは、7月の議会休会前に成立させたいとしているが、選挙が目前になり、議員たちの統制が取れず、中央財政へのインパクトが強い議題を差し止めるのが困難なことを認めている。
「運輸業者への税制優遇措置」は上院での審議が残ってはいるが、トラック輸送の契約更新時に工業製品税(IPI)やPIS/Cofins(社会統合基金/社会保険融資納付金)の税率をゼロにする措置が含まれている。国庫への負担はまだ算出されていない。
下院での承認が必要な
「液体エタノール直売法案」は、24億レアルもの税収減を引き起こしうる。
議員たちはこれら二つの他にも、アマゾン地方や北東地方の開発監督庁管轄下の企業を利し、中西部の企業の恩恵を拡大させる、辞任までの期間を延長する法案の緊急審議を要求している。同法案が承認されれば、国家負担は年間80億レアルにも達する見込みだ。
下院政府副リーダーのベット・マンスール下議(共和党・PRB)は、「議員たちが政府が抱える財政的問題を忘れてしまっている」ことを認めている。