【既報関連】最高裁のエジソン・ファキン判事が25日夜、ルーラ元大統領の保釈要請を大法廷に回す事を決めたと26日付現地紙が報じた。
ルーラ氏の保釈要請は26日に第2小法廷で審理される予定だった。だが、22日に第4地域裁副長官が同裁での第2審の結果を見直すようにとの要請を棄却、高等裁への特別上訴のみを認める判断を下したのを受け、ファキン判事が26日の審理を差し止めた。
だが、元大統領弁護団が25日に異議を申し立てたため、同日夜、ファキン判事が大法廷で審理する事を決めた。最高裁は7月が休廷となる上、今週の大法廷での審理予定は既に組まれている。また、審理には検察庁からの意見書の提出も必要で、元大統領の保釈審理は8月以降となる。ルーラ氏の弁護団は、22日の決定を見直し、第2小法廷で審理するよう申し入れたが、この点は受け入れられなかった。
ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で起訴された被告の審理は原則的に第2小法廷が扱うが、ファキン判事が第2小法廷での審理にかけたLJ関連の案件30件中、13件ではファキン伴事の見解が覆されている。
第2小法廷は26日にも、第4地域裁での第2審で有罪となり、収賄罪と犯罪組織形成の罪で5月から服役中だった進歩党(PP)元会計、ジョアン・クラウジオ・グヌ氏の保釈を決めた。
同件も入れると、LJ関連の審理でファキン判事の見解が覆された例は31件中14件となる。
ルーラ氏に関しては、高等裁への特別上訴や最高裁への特別抗告が終わる前の逮捕は違憲との見解を示す最高裁判事もおり、今後の審理の行方が注目されている。