【既報関連】パラナ州連邦地裁でラヴァ・ジャット作戦を担当するセルジオ・モロ判事が3日、同判事自身が6月29日に出していた、ジョゼ・ジルセウ被告への電子足輪装着義務を取り消したと、4日付現地各紙が報じた。
これは、6月29日のモロ判事の決定を、最高裁のジアス・トフォリ判事が2日に「最高裁の決定に反している」とし、取り消すように命令したのを受けての決定だ。
モロ判事は電子足輪装着義務取り消しを命ずる際、「トフォリ判事も所属する最高裁第2小法廷でも認めた、人身保護令が適用された被告人の逃亡や証拠隠滅を防ぐための予防措置だったが、トフォリ判事が『最高裁第2小法廷に対する明確な反抗』などと評して停止させたのは嘆かわしい」と書面で発表し、トフォリ判事への反発を覗かせた。
だが、マッケンジー大学教授で刑法専門のロドリゴ・フェルベルギ氏は、「電子足輪や国外渡航禁止令などの予防措置が必要か否かを最終的に決めるのは最高裁判事であって、モロ判事ではない。モロ判事も今回は誤りを犯した」と語り、モロ判事を批判している。
サンパウロ総合大学(USP)のレナト・シルヴェイラ教授も、「最高裁が『ジルセウ被告の処分に関する異議申し立ての審理を最高裁が行う間、同被告は完全に自由の身で待つ事が出来る』と決めて、人身保護令を出したのなら、地裁判事が電子足輪を付けるように命じるのは誤り」と口を揃える。