労働組合の許認可手続きにおける不正登録に関与した容疑で、連邦最高裁判所は5日、ヨムラ・エウトン労働大臣に職務停止処分を命じた。グローボ紙が5日付け電子版で報じている。
政治家や官僚の関与が疑われる犯罪組織が、労働省の労働組合不正登録に係っていたと見られ、捜査が進展するなかで連邦警察の要請を受けて、最高裁がヨムラ氏の職務停止を受理した。
これにより、同氏に逮捕命令が出され、労働省への出入り及び捜査対象者や大臣付職員との連絡を禁じられた。
連邦警察はこれまでの捜査から、労働組合の許認可が労働省の正規手続き踏まずに、裏金によって通常より大幅に早く不正登録され、それを政治家が仲介していたと見ている。
不正行為を継続させるために、ヨムラ氏はブラジル労働党から大臣に指名されたとの容疑を連警はかけている。その背後には、クリスチアネ・ブラジル下議(PTB―RJ)と、その父で同党首ロベルト・ジェファソン氏がいると見て、捜査が進められている。
もともと今年1月にはクリスチアネ下議が労相就任を指名されていたが、同下議が法的紛争を抱えていたため、最高裁が就任を差し止め。大臣代行だったヨムラ氏が4月の内閣改造に伴って大臣に就任していた。
今回の捜査では、マルケゼリ・ネウソン連邦下議(PTB―SP)の執務室も捜索、押収された。同下議は同紙に対し、「捜査の進展を待つしかない。我々はこの捜査が実施され、国民の前に明らかにされるべきものであると強く認識している。何も恐れることはない」と強調した。