サンパウロ市ベラ・ビスタ区のデコ画廊主、田口レネさん(本名=定之(さだゆき))が、5日午前2時、心臓疾患により自宅で寝たまま亡くなっていた。享年86。
田口さんは1932年3月東京都生まれ。51年から東京外国語学校(現東京外国語大学)でスペイン語を専攻し、56年に単身渡伯。73年にブラジル籍を取得した。妻の秀子さんとともに1981年12月17日にデコ画廊をはじめ、日系造形作家の作品をブラジル社会に紹介してきた。
間部学や大竹富江、豊田豊など、錚錚たる日系作家が同画廊で展覧会を行なった。90年代からは日本の若手作家とも交流し、日系画廊として歴史を刻んだ。
詩人としても知られ、自作品を集めた詩集を編纂している最中だった。
田口さんの葬式は6日午前9時、デコ画廊で行なわれ、その後ヴィラ・アルピーナの墓地に火葬された。初七日法要は未定。