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《ブラジル》ルーラ釈放令が法曹界に波紋=高等裁長官が当直判事批判=判事協会はモロ判事を支持

第4地域裁第8小法廷でのルーラ氏第2審(横顔がジェブラン判事、Sylvio Sirangelo/TRF4、24/01/18)
第4地域裁第8小法廷でのルーラ氏第2審(横顔がジェブラン判事、Sylvio Sirangelo/TRF4、24/01/18)

 【既報関連】第4地域裁のロジェリオ・ファヴレト判事が、当直だった8日にルーラ元大統領の釈放を命じた件で生じた波紋が、法曹界中心に尾を引いている。
 ファヴレト判事は8日朝、連警にルーラ氏釈放を命じたが、連警は連邦地裁でラヴァ・ジャット(LJ)裁判を担当するセルジオ・モロ判事に伺いを立てた。
 モロ判事は刑執行の責任者ではなく、休暇中でもあったが、この時点でファヴレト判事はルーラ氏の件を扱う立場にはいないと判断し、第2審でルーラ氏の件を扱った第4地域裁第8小法廷報告官のジェブラン・ネット判事が意思表示をするまで、釈放令実施を見合わせるよう指示した。
 ジェブラン判事は同日午後、釈放令を差し止めたが、ファヴレト判事が再び、釈放前の身体検査などを行うよう連警に命じたため、同地域裁のトンプソン・フローレス長官が再度釈放を差し止めて一件落着となった。
 だが、この判断を不服とし、高等裁にルーラ氏への人身保護令(HC)適用を求めた弁護士がおり、高等裁のラウリタ・ヴァス長官が10日、このHCを棄却。それと同時に、当直だったファヴレト判事のルーラ氏釈放令は、第4地域裁や高等裁、最高裁の判断も超えた判断で、司法界の秩序に反するとし、モロ判事やジェブラン判事の判断を支持した。
 他方、国家法務審議会(CNJ)には8、9日に、ファヴレト判事やモロ判事、ジェブラン判事の行動に疑問を呈する訴状が10通届き、ジョアン・デ・ノロニャ監査官が同件に関する予備審査の実施を決めた。判事の行動が適切か否かの判断や懲罰の決定はCNJ全体で行うのが原則だが、CNJは7月中休会のため、予備審査となった。
 ファヴレト判事の判断に対する疑問は、現・元検察官や連邦議員、政党関係者が提出。ファヴレト判事は昨年も、LJでのモロ判事の判断や、モロ判事が企業家のイベントに出席した事などを批判していた。
 モロ判事への疑問は、上級裁判所からの命令に異議を申し立て、連警に釈放令を実施させなかった事が原因で、ルーラ氏へのHCを要請した事のある法学部学生と弁護士が提出した。
 モロ判事はLJ関連で上級裁判所が出した命令4件の内、3件で見直しなどを求め、第1審の判断に沿った結果を得ている。ブラジル連邦判事協会は10日、同判事の判断を全面的に支持する声明を出した。また、サンパウロ州連警も、パラナ州連警が釈放令に従う前にモロ判事に伺いを立てた事を支持する姿勢を明らかにした。

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