ホーム | ブラジル国内ニュース | 《サンパウロ大都市圏》グァルーリョス空港線利用者、開業1カ月後も少数=駅と空港直結せず不便?

《サンパウロ大都市圏》グァルーリョス空港線利用者、開業1カ月後も少数=駅と空港直結せず不便?

グァルーリョス空港駅(サンパウロ州政府)

グァルーリョス空港駅(サンパウロ州政府)

 今年の3月31日に試験運行が始まり、6月4日からは正式運行となった、パウリスタ都電公社(CPTM)13号線。サンパウロ市とグァルーリョス国際空港との間をつなぎ、空港利用者の利便性向上が期待されたが、正式運行開始から1カ月が過ぎても利用者数は見込みを下回っていると、11日付フォーリャ紙が報じた。
 13号線は、CPTM12号線のエンジェニェイロ・グラール駅とグァルーリョス空港駅間の12・2キロをつなぐ。CPTM12号線から地下鉄3号線やCPTM11号線へは、タツアペ駅かブラス駅で乗り換えが必要だ。
 サンパウロ市都市圏運輸公社(EMTP)によると、サンパウロ市とグァルーリョス空港を結ぶ5本のバスは、13号線開業前は1日平均6700人が利用していたが、13号線開業後は5600人となった。現時点での13号線の平日の利用者数は1日平均7147人に留まっているが、サンパウロ州政府は今後、この数字を16倍以上の12万人に引き上げる計画でいる。
 13号線が開業して間もない事は利用者数が少ない事の説明になるが、グァルーリョス空港駅が空港に直結していない事も原因と見られる。空港までは同駅からさらに循環バスを待たねばならない事が、利用者にとっての魅力、利便性を大きく下げている
 フォーリャ紙では、「グァルーリョス空港駅で降り、歩道橋を渡り、グァルーリョス空港行きのバスを待つ」必要があり、「バス停からグァルーリョス空港の第1ターミナルまでは乗車時間2分、第2までは9分、第3までは14分」と、半ば嫌味のように紹介している。
 グァルーリョス空港までのバスも頻繁に走っているわけではなく、CPTMは「6月末には、ピーク時のバス待ち時間がこれまでの平均30分から20分に短縮された」というが、これではサンパウロ市から「空港までの直通電車」の謳い文句に偽りありだ。
 地下鉄1、4号線、CPTM7、11号線が乗り入れるサンパウロ市の交通の要、ルス駅から、グァルーリョス空港駅までを直通でつなぐ、エクスプレッソ・サービス(料金8レアル)も、7月から開始予定とされてきたのに、8月開業予定に延期されている。