アルトゥール(左、LUCAS UEBEL/GREMIO FBPA)
サッカーW杯ロシア大会は終わったばかりだが、4年後の2022年に向けた動きがもう始まっている。ブラジルのメディアではブラジル代表が準々決勝で敗れた数日後から、4年後のブラジル代表メンバーを予測する動きが起きている。
その中で最も目立ったのは、グローボ局のスポーツサイト「グローボ・エスポルテ」が行ったアンケートだ。そこでは同サイトが選んだ50人を超える選手の中から読者がポジションごとに選手をあてはめ、2022年のブラジル代表選手を予想するというものだ。
その結果、2022年のレギュラー選手は以下のようになった。
<キーパー〉エデルソン(マンチェスター・シティ)、<センターバック〉ジェメルソン(モナコ)、マルキーニョス(PSG)、<サイドバック〉ダニーロ(マンチェスター・シティ)、マルセロ(レアル・マドリッド)、<ボランチ〉カゼミロ(レアル・マドリッド)、<ミッドフィールダー〉フィリペ・コウチーニョ(バルセロナ)、アルトゥール(バルセロナ)、ルーカス・パケタ(フラメンゴ)、<フォワード〉ネイマール(PSG)、ガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)
この中で最多得票を記録したのは、今大会でも活躍したフィリペ・コウチーニョで、5万3800票だった。2位に入ったのが、グレミオから今年の夏の移籍市場でFCバルセロナに移籍する注目株のアルトゥールで、3位がフラメンゴの人気若手プレイヤーのルーカス・パケタだったことが特筆に値する。アルトゥールは22歳、パケタが21歳と若いが、共に今大会は代替候補選手に留まり、国民からは「せっかく勢いがあるのになぜ選出しないんだ」と選出漏れを惜しむ声もあがっていた。
とりわけ、今回の大会では、右ウイングに入ったウィリアン、中盤の一角占めたパウリーニョが不振だったため、2人のホープ不在はベルギー戦敗戦後になおさら惜しまれた。投票した多くのファンは、コウチーニョを今大会でのインサイド・ハーフの左側から南米予選時の右ウイングに戻し、インサイド・ハーフに新顔2人を入れることを望んでいるようだ。
また、エースのネイマールが、2022年はまだ30歳と出場に問題ない年齢ながらも、得票数7位に終わったのも印象的だった。今回の大会での髪型騒動や、大げさな転倒で世界中から失笑され、肝心のパフォーマンスがイマイチだったことが響いた。
そのネイマールの務める左ウイングでも、18歳のヴィニシウス・ジュニオルが全体10位、17歳のロドリゴが16位と、10代にして世界一の強豪レアル・マドリッドへの移籍が決まった2人(ロドリゴは来年7月までサントスに所属)に期待票が集まっていた。
若い選手への期待は。21歳のフォワードのダヴィド・ネレス(アヤックス)が全体18位、20歳の右サイドバックのミリトン(サンパウロ)が全体20位ということにも現れている。
今回の投票では、フォワードやミッドフィールダーの新顔に票を投じる人が多かった。
しかしながら、本来はロシア大会のレギュラーが年齢的な問題で世代交代が必須のセンターバックやサイドバックは層が薄く、新たに割ってはいる候補も不足ぎみということもあり、得票が少なく終わるなど、現時点での課題も見受けられた。(9日付グローボ・エスポルテより)