中小企業の活動を支援する団体、中小企業支援サービス(Sabrae)が初めて行った調査によると、2017年に初めて職を得た若者の55%は中小零細企業に就職した事がわかった。16日付現地紙が報じている。
「2017年に初めて就職し、その就職先が中小零細企業だった若者」の実数は77万5千人だった。衣料品、靴、アクセサリーなどの販売店、薬局や食料品店などが、こうした若者3分の1の受け皿となった。
雇用者にとって、経験に乏しい若者を採用することは、人件費が安くつく代わりに、教育の手間がかかる。Sabraeのパウロ・フォンセッカ分析官は、「中小零細企業のオーナーは、大企業のオーナーよりもずっと毎日の現場や仕事にかかわっているので、現場で新人に接し、身近に置いて育てられるチャンスを活かす工夫が必要」と語る。フォンセッカ氏は、中小零細企業の経営者がオンライン講座やビジネススクールに通い、人事の基礎を学ぶこと、または、金融やマーケティング、経営、販売といった無料のビジネス・スキル講座に従業員を通わせたりして、現場で必要なスキルを高めさせることが重要だとしている。
そうして、新人が自分の手を離れ、ある程度の責任を持たせてもよいと感じられるレベルに達したら、有料のトレーニングプログラムを利用する事もよいだろうと、フォンセッカ氏は語る。
同氏はさらに、昨年発効となった改正労働法で新設された、「インテルミテンテ」と呼ばれる短時間または少日数での契約形態を利用し、雇用者と働く側が徐々に信頼関係を築く期間を作ることも有用だとしている。