【既報関連】サンパウロ州を拠点とする大型犯罪組織、州都第一コマンド(PCC)が、通信抑止装置のある刑務所の中からも、携帯電話で指令を出していたことが判明した。17日付フォーリャ紙が報じている。
サンパウロ州刑務所運営局や州検察局が同州プレジデンテ・ヴェンセスラウのヴァルパライゾ刑務所で行った監査で、PCC準幹部らが外部に送ろうとして用意したが、発覚を恐れて破り捨てたメモが発見されて始まったエシェレン作戦では、今月はじめにPCC構成員75人が告発された。
だが、その捜査の過程で、通信防止装置のある刑務所の中からも携帯電話で指令を出していたことが発覚。昨年の場合、14州の刑務所内外で通話が行われていたことが確認されている。通話の内容は主に、警察官や刑務所職員らの殺害計画や密輸についての話だ。
中には、通信防止装置があり、外部と連絡できないはずのサンパウロ州ヴァルパライゾ刑務所とマット・グロッソ州カンポ・グランデの連邦刑務所からの通話も含まれていた。両刑務所は共に、収容許容人数の2倍を超える囚人が収容されている。
ヴァルパライゾの通信防止装置は14年設置だが、通信技術の進歩で全ての通話を防ぎきれなくなっているという。サンパウロ州刑務所運営局は現在も、刑務所内での携帯電話の使用実態や携帯電話が持ち込まれた経緯などに関する捜査を進めている。