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パラナ州=移民110周年=眞子さま「マリンガ訪問大きな喜び」=歓喜の涙、数万の日ブラジル国旗が靡き=節目に団結固める日系社会

眞子内親王殿下をお迎えしたパラナ州移民110周年式典

眞子内親王殿下をお迎えしたパラナ州移民110周年式典

 眞子さまは20日午後6時、パラナ州マリンガ市で開催された移民エキスポ110のなかで開催された「パラナ州日本移民110周年記念式典」にご臨席された。式典会場のアリーナには、平日夜にも関らず、今回ご訪問先では最大規模と見られる約1万人以上が式典出席のため州内各地から駆けつけ、同州日系社会の結束力を再び示すとともに、次世代へと繋がる大祭典となった。

 パラナ州で2日目、朝から市内ホテルでご引見、マリンガ文化体育協会での歓迎昼食会、移民エキスポのご視察といった過密な公務をこなされた後、殿下は今式典に臨まれた。
 幼少からブラジルに親しみを感じてこられた眞子さまは、午前中は薄い黄緑色の下地に青や黄の花植物があしらわれたドレスをご着用。式典には、薄黄色の着物で登壇されるなど、衣装にもブラジルへの親近感を漂わせる配慮がみられた。
 眞子さまは「3年前に私の両親が訪問したマリンガを訪れることができましたことは大きな喜び」とお話された。午前中のご引見でのエピソードも披露され、「皆様がブラジル社会にしっかりと根を下しつつ、両国の懸け橋となってこられたことを感じました」とお話になり、心温まるお言葉に喝采がわいた。
 式典後の余興では、皇后陛下もお気に召されたという和太鼓集団鬼太鼓座やACEMAよさこいグループによる演目のほか、様々な民族が入植した北パラナの国際的入植地ならではドイツの民族舞踊、カポエイラなども。殿下は終始、楽しげにご覧になった。
 最後はマリンガ出身のコロニア歌手・平田ジョエさんが110周年記念曲「ありがとうブラジル」を披露。よさこいグループも舞い、一万人以上の出席者が殿下とともに日伯両国旗を靡かせた圧巻の光景に、感激の余り涙を流す人が後を断たなかった。
 同祭典の西森ルイス祭典委員長(連邦下議)が最後に日系社会の益々の発展を祈念して万歳三唱をすると、くす玉から両国旗の色の風船が舞いおり、会場の熱気は最高潮になった。殿下が手を振られ会場を後にすると盆踊りが始まりを告げ、出席者は次から次へと輪に加わり、夜が更けるまで大賑わいとなった。
 1万5千人が収容可能なアリーナには、中央に設置された三方向のスクリーンと来賓席上部左右にスクリーンが設置され、映像や日ポ語訳も併せて同時上映。式典前には多宗教の合同礼拝で先人に祈りを捧げたほか、パラナ日系社会を代表し、水野龍三郎、平澤正人、久保田ジョルジ、植田憲司、嶋田巧5氏に功労章が授与された。
 祭典を終えた西森祭典委員長は「当初はマリンガでこのような祭典ができるとは誰も信じていなかった。だが我々はやり遂げた」と語り、「パラナ日系社会は団結心が強いが、これをきっかけにさらに強いものとなった」と笑みを浮かべた。


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 式典では、パラナ日伯文化連合の上口寛会長が「どんなに日系社会が変容しても、正直、勤勉、礼儀正しさといった日本の素晴らしいところはしっかり守っていく」と決意表明。シーダ・ボルゲッティ州知事からの挨拶に続き、エドゥワルド・サボイヤ外務官房長官はミシェル・テメル大統領の挨拶を代読。「20世紀はじめには遠く離れた日伯を繋ぐものは何もなかった。日伯の確固たる絆を作り上げた世界最大の日系社会は誇りだ」と惜しみない賛辞が送られていた。