行政府では2013年2月、立法府では同年5月より前に採用された国家公務員に対して、既存の年金制度(RPPS)から補完年金制度(RPC)への切り替えをブラジル連邦政府が呼びかけていたが、締め切り間際になっても応募者が少ないと、25日付現地紙、サイトが報じた。
国家公務員補完年金財団(Funpresp)は20万人が応募すると見込んでいたが、企画省によると、今月20日までの応募者は5千人未満で、計画の2%程度に止まっているという。
政府は2016年にRPCへの切り替え期日を2年間延長したが、その期日も27日までだ。駆け込み応募の見込みは薄く、政府側も応募期限再延長への意欲は薄い。
RPCは、長期的視野での公務員人件費削減を目的に、2003年に始まった公務員年金改革の一環として制定された。現行のRPCでは、引退した国家公務員への支払いはINSSの上限(現在は月額5645・81レアル)を超える事はなく、長期的に見ると、計画通り20万人が応募すれば、政府支出は数十年間で400億レアルの削減になると試算されている。だが、短期的に見た場合の国家財政には年間26億レアルの負担増となる。
長期的には回収できるはずの短期のマイナスだが、連邦政府は、今年や来年の会計を目標の数字で収めるのに苦労しているのが現状だ。
政府内関係者からは、切り替えの応募者が少ないのは、RPCに乗り換えても、RPPSと比べて得なのか損なのかはっきりしない事が理由だとしている。
全国財政分析員組合は、RPCに乗り換えた場合の受取試算額が15~20%も間違っているとして、政府にRPC切り替え期限の延長を求めている。