サンパウロ州市警が、同州最大の犯罪集団、州都第一コマンド(PCC)が、この半年間に全国で起きた400件もの殺害事件に関与していることを示す資料を入手し、PCCがライバル組織の構成員らを次々に殺害していたことが確認されたと公表した。25日付現地紙が報じている。
市警が発表の根拠とした資料は、先月行われたエシェロン作戦で押収された、PCCの幹部や準幹部からの殺害命令をコントロールしていた構成員2人の携帯電話やタブレットに保管されていた写真やビデオだ。市警によると、2人の内の1人が持っていた携帯電話だけで数千枚もの写真やビデオが保管されていたという。PCCは殺害命令を実行するたびに写真やビデオを送るよう命じており、市警が捜査していた17年下半期の殺害事件約400件がPCCの仕業であることが確認できたという。
PCCが殺害を命じたのはライバル組織の構成員だけではなく、PCCの内部抗争によって処分された例も相当数ある。
市警の資料には含まれていないが、23日にサンパウロ市東部タトゥアペーで殺されたPCC構成員のクラウジオ・ロベルト・フェレイラ(通称ガロ・セゴ)殺害も、サンパウロ州内陸部の刑務所にいるPCC準幹部らの命令と見られている。ガロ・セゴは事件当時、防弾車に乗っていたが、マシンガンの弾を70発以上受けた車は無残にも蜂の巣状態にされていた。
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