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日本祭り=大舞台で日本の伝統芸能披露=舞台でボランティアに感謝も

迫力の太鼓パレード

迫力の太鼓パレード

 県連日本祭り3日目の22日、ブラジル日本移民110周年記念式典が行われた大舞台では太鼓演奏や歌謡曲、マジックなど多くの日本伝統芸能が発表された。
 舞台コーディネーターを務めるボランティアのマツシタ・ローザさんが全ボランティアに顕彰を行なうなど、感動的な場面も見られた。
 国際交流基金が招聘した手妻師、藤山大樹さんは日本伝統のマジック「手妻」を披露。次々と増える傘、一瞬で変わるお面などのマジックに来場者は驚きの声を上げ、拍手がわき起こった。
 日系歌手の中瀬リカルドさんは恒例の煌びやかな衣装で登場。2020年の東京五輪について紹介し、東京五輪音頭などを披露した。その後マツシタさんを舞台上に呼び、ボランティアへの感謝を述べた。
 マツシタさんは8年間もボランティアを務めており、長年務めた舞台コーディネーターの仕事は今年が最後となる。その場にいた全ボランティアを舞台上に上げ、「舞台上でボランティアへの顕彰が行われるのは初めて」と仲間の労をねぎらった。

故マツヨシさんはじめボランティアに感謝を述べた

故マツヨシさんはじめボランティアに感謝を述べた

 顕彰の案を出したのは13年間ボランティアをした故マツヨシ・ミエコさん。今年の4月に亡くなり、顕彰の案はマツシタさんが実行することになった。マツシタさんは「4千人ものボランティアがお金や軽食も受け取らず、日本祭りを手伝っている。ボランティアはマツヨシさんのように愛と心で祭りを手伝っているんです」と涙ながらに語り、会場に拍手を呼びかけた。
 マツヨシさんの母も舞台に呼ばれ、中瀬さんが「アミーゴ」を披露。会場から大きな歓声と拍手が贈られた。
 その後、太鼓パレードが発表され、中央の舞台いっぱいに子供から大人までの奏者が広がった。迫力ある演奏が披露され、太鼓の音に集まった人で会場席が満員になった。
 姉妹で来場したリカ・モラエスさん(57)、エラ・デ・サントスさん(54)は「心に響く体鼓演奏だった」と感動した様子。「進行や案内もとても整理されており、祭りを心から楽しめる」と笑った。