【既報関連】国家医療サービス監督庁(ANS)が7月30日、「共同参加(CP)やフランキア(F)など、月額基本料以外に、医療実費の一部を加入者が負担する医療保険(プラノ・デ・サウーデ)における負担率を最大40%まで引き上げる」が「加入者の負担額は、基本料金の月額または年額を超えてはならない」と定めた決議内容を一旦差し止めたと、7月31日付現地各紙が報じた。
この「4割負担」決定は6月末に出され、半年後の今年12月末以降の新規契約に適用される予定だったが、発表当初から批判が噴出。7月16日には、カルメン・ルシアSTF長官が、「人の健康、命は取引材料ではない」として、この決定を差し止めてもいた。
ANSは同案を廃案にしたのではなく、公聴会(日時未定)を開いた上で、その後の態度を決める方針だ。
CPやFの医療保険加入者は2470万人で、2007年の830万人と比べ、ほぼ3倍に増えた。今年の1月にはCP、Fの医療保険加入者数が初めて、月額基本料金だけを払うタイプの医療保険加入者数を上回った。現在は既に、52%に上っている。
「ANSの決議通りなら、消費者負担がさらに増す」と懸念していた各消費者保護団体は、ANSの一時差し止めの報を喜んだ。
ANSは同件に関し、「対話が不十分だったとは思わない。公聴会も開き、1140人の意見も聞いたし、645の提案も受けた上で決めたことだった」と表明した。