ブラジル国内ニュース

ブラジル最高裁=判事給与の4年ぶり増額を決定=上げ幅16・38%=全国の公的機関の人件費に影響

ジアス・トフォリ判事(Nelson Jr. / SCO / STF)
ジアス・トフォリ判事(Nelson Jr. / SCO / STF)

 ブラジル連邦最高裁(STF)は8日、判事投票7対4で、来年からの判事の給与を16・38%増額調整することを決定したと、9日付現地各紙が報じた。

 これにより現在月額3万3763レアルのSTF判事の給与は、来年から3万9293・32レアルとなる。STF判事の給与が最後に調整されたのは2015年1月のことで、2万9400レから3万3763レアルへと、14・8%の増額だった。
 ちなみに、15年初頭から18年7月末までの累積インフレ率は24・66%で、STFが決定した給与調整率は、累積インフレ率より低い。
 最高裁判事の給与は公務員給の上限とされており、この調整が正式に承認されれば、公務員給の上限が引き上げられて、STF以外の裁判所判事や検察官、会計監査官などの司法界関係者、大統領や大臣などの行政界関係者、議員などの立法界関係者の給与や諸経費にも影響する。
 調整の影響が及ぶ範囲は国家公務員だけではない。州知事などを含む、州公務員給でも同様だ。ただし、正式決定には、上院での予算案承認(下院は承認済み)と、大統領裁可が必要となる。
 給与増額による国庫への支出増大効果は、STFだけみても年間277万レアル、司法界全体では7億1700万レアルに及ぶ。
 同じ日、給与増額決定前の審理で、9月13日以降の次期STF長官に就任する事が決まったジアス・トフォリ判事は、「STFは日々経費の削減に取り組んでいる。国家予算の教育部門や保健医療部門を圧迫することはない。STFの経費総額は上がらないだろう」と語ったが、この決定が連邦政府や州政府の財政にも影響する事には触れなかった。
 下院が既に、STFの来年度予算を7億4100万レアルで組んだ予算案を承認しているため、STFは経費総額の増額を抑えるため、広報部門を中心とする経費削減を考慮している。法廷情報を専門に流すTVチャンネル、TV・ジュスチッサの予算が削減される可能性が濃厚だ。
 カルメン・ルシア現長官は給与増額に反対で、増額によってブラジル中の公共予算に影響が出ることを理由に挙げた。セルソ・デ・メロ、ローザ・ウェベル、エジソン・ファキン判事もそれに賛同した。
 政府の経済政策班は国家財政の健全化に努めており、STFの決定を非常にネガティブな兆候と受け止めている。
 来年度予算のバランスをとるための最重要策として、来年は国家公務員の給与調整を行わないことを連邦政府は企図しているが、STFの決定はそれと矛盾するからだ。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button