17日、レデ局で大統領選候補による討論会が行われた。最大の見せ場は、マリーナ・シウヴァ氏(REDE)が、高支持率の極右候補ジャイール・ボルソナロウ氏(社会自由党・PSL)に対し、銃保持の自由化と男女の給与格差の肯定に関して直接的な抗議を行ったことだった。18日付現地紙が報じている。
この日の討論会では、2人の候補者がセットの中央に描かれた輪の中に入り、直接討論を行う企画が取り入れられた。今回は、9日の討論会では攻撃されなかったボルソナロ氏が標的となった。
ボルソナロ氏はまず、エンリケ・メイレレス氏(民主運動・MDB)から洗礼を浴びた。メイレレス氏は、「給与の男女格差を肯定なさっているが」と質問をし、ボルソナロ氏は「私がそのように思われているのはでたらめだ」と答えた。
奇しくもボルソナロ氏は同局のバラエティ番組に出演した際、「私が大統領になれば男女平等に給与を払うつもりはない」と発言している。
メイレレス氏はさらに、自身の経済論に関してあやふやな答弁を行うボルソナロ氏に対して、「ご自身の出した経済プランはちゃんと読まれたのか」と皮肉った。
ボルソナロ氏はこの後さらに、マリーナ氏と相対することになったが、同氏からもさらに厳しく迫られることになった。
マリーナ氏はボルソナロ氏が銃の自由化を提唱していることに対し、「あなたにも私にも子どもがいる。親というのは子どもが善良な市民に育つことを望むものだが、あなたはまるでわめきちらせば問題が解決するとでも思っているようだ」と批判し、さらに「先日も、小さな女の子の手をとって、銃の形を作ることまでして」と、最近起き、物議を醸した同氏の行動のひとつを責めた。
さらにマリーナ氏は、男女の給与差別について直接的な批判を行った。マリーナ氏は「男女の給与格差があるという現実は、すなわち解雇される場合も女性が先で、昇進が遅れるのも女性だということを表す。男女平等は憲法の第5条にも示されていることだ」「(ボルソナロ氏のような人物が大統領になっても男女平等の権利が冒される)心配する必要はない、という人もいるが、私は大いに心配だ」と本人を前に言い切った。
この日は、この後の報道でも「マリーナ氏対ボルソナロ氏」のいわゆる「対決」が写真つきで大々的に報道され、他の候補の陰が薄くなったが、ルーラ氏(労働者党・PT)の出馬登録をアルヴァロ・ジアス氏(ポデモス)が強く批判する姿なども見られた。