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大耳小耳

 ブラジル日系熟年クラブ連合会(上野美佐男会長)の会報『ブラジル老荘の友』535号が8月に刊行された。川柳欄には時流を読み込んだ興味深い作品がズラリ。《W杯ブラジル負けて街静か》(鈴木ふみ)など、「まさにその通り」という感じ。《黄緑のTシャツ着ても日本人》(原一平)もW杯の応援風景を切り取ったものか。ブラジル人に混じってセレソンを応援しても、仕草がどこかニホンジン。《ここが里俺がルーツの元祖とは》(角谷博)には、「ブラジルが故郷である子供たちにとって、一世である自分は家族のルーツ、元祖なのだ」との移民ならではの感慨を詠ったもの。短歌では《友として師としてあった人逝きて年を取るとはこう言う事と》(尾身千枝子)という急逝した同歌壇選者・新井知里さんを偲ぶ作品も。