グループ・フレンズ(蛯原忠雄会長)主催の「第18回日本人の心の歌チャリティーショー」が19日(日)午前10時から、サンパウロ市の文協大講堂で行われ、今年も1千人以上が会場をうめる盛況ぶりだった。
「歌で綴るブラジル日本移民110年の歩み」をテーマに、グループ・フレンズの生演奏で69曲の名曲を、68人のコロニア歌手が心を込めて一曲一曲を歌い上げた。
開幕は「愛国行進曲」で「荒城の月」を栗本紀子さんが切々と歌い上げ、続いて「戦友」や「海ゆかば」など恒例の軍歌も。企画構成ナレーション担当の道康二さんは「軍歌はコロニアの応援歌。リクエストが多いんです」と説明する。
道さんは、「特に後半はお客さんの拍手がすごかった。『一本刀土俵入り』はすごい台詞入りですが、岩野タイスさんは見事に決めました。プルデンテから歌いに来てくれた平田信弘さんの『望郷じょんがから』も物すごくうまい、お客さんの拍手がすごかったですね」と振り返った。
午後6時頃、会場全員で「ふるさと」を合唱して熱気あふれるまま閉幕した。
来場者でサンパウロ市ジャバクアラ区在住の中村照子さん(北海道、92)は、「もう6回目よ。昭和の歌が大好きなの。8歳でブラジル来たの。父が『雪国に一生住みたくない。雪のない国に行きたい』ってブラジルへ来た。だからといって日本のことは忘れられない。特に昭和がいい。三波春夫、村田英雄、美空ひばりが聞きたいから来るの」と頷いた。