15日までに出馬登録を行った大統領選候補13人の内、ルーラ(労働者党・PT)、ジェラウド・アウキミン(民主社会党・PSDB)、ジャイール・ボルソナロ(社会自由党・PSL)の3氏にクレームが出た。
23日付現地紙、サイトによると、異議申し立て終了時(22日)のクレーム数は、ルーラ氏16件、アウキミン氏とボルソナロ氏各1件だ。
ルーラ氏への異議申し立ては、連邦検察庁や政党、他候補からのもの8件、一般市民からのもの8件だ。内容は全て、ラヴァ・ジャット作戦第2審でサンパウロ州グアルジャーの高級三層住宅を巡る収賄と資金洗浄の罪で12年余の刑が確定した時点でフィッシャ・リンパ法に抵触しており、出馬資格を失ったはずというものだ。同氏は4月7日から服役中で、選挙高裁は討論会への参加も拒否し続けている。
選挙高裁は今回提出された異議申し立ての内容を同氏に通達後、7日間の釈明期間を与える。同期間後、証人喚問などが必要なら4日間、証拠集めが必要なら5日間の猶予が与えられる。その後は、異議を申し立てた人や政党などと候補者の双方が答弁を行う期間(5日間)が与えられる。
ルーラ氏の件は皆、ルイス・ロベルト・バローゾ判事が扱う事になっており、単独または全体審理で出馬資格の有無を判断する。判断に不服な場合、ルーラ氏は控訴できるが、選挙高裁が控訴を棄却すれば、最高裁に上告したとしても出馬登録は抹消されるので、候補変更が必要となる。
アウキミン氏への異議申し立ては、エンリケ・メイレレス氏を支援する民主運動(MDB)などの弁護士が提出したもので、アウキミン氏を支援する政党の内、6党は党大会での正式な支援決議を行っていないから、連立は無効と訴えた。同件はタルシジオ・ヴィエイラ判事が扱う。
ボルソナロ氏への異議申し立ては、同氏が不敬罪と強姦扇動の二つで、最高裁の被告となっている事に対するものだ。最高裁は既に、被告は大統領代行になれないとの判断を下しているが、マルコ・アウレリオ最高裁判事は22日、被告が大統領選で当選した場合の就任の可否を最高裁が審理する可能性も表明した。検察庁は人種差別問題での起訴状も提出済みだ。