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《ブラジル》7月の政府税収が前年比13%増記録=歳入額予想を上方修正か

クラウデミール・マルケス氏(Jose Cruz / Agencia Brasil)

クラウデミール・マルケス氏(Jose Cruz / Agencia Brasil)

 5月末のトラックストの影響も克服し、7月の連邦政府の税収や諸収入の合計額が、昨年同月比で12・83%増(インフレ調整済み数値)になったと23、24日付現地紙・サイトが報じた。

 23日付の国税庁の発表によると、7月の総収入は1296億レアルだった。これは2011年以来、7年ぶりの好結果で、政府の経済スタッフも歳入額予想を上方修正する勢いだ。

 今年7月までの累積収入8438億レアルは、昨年同期比7・74%増だ。これまでの好調な税収により、今年の財政目標である「基礎的財政収支赤字1590億レアル以内」の達成に手が届きそうだと、政府の経済スタッフは喜んでいる。

 昨年の基礎的財政収支は1240億レアルの赤字で、4年連続の赤字であると共に、史上2番目に悪い数値だった。政府では、基礎的財政収支の黒字転換は早くても2022年以降と見ている。

 エステヴェス・コルナーゴ企画相は、一昨年成立した上限法のため、政府の歳出はこれ以上増やせず、税収増が歳出増につながることはないと語った。収入が増えた分は、基礎的財政収支の改善(赤字解消)や、上限法の対象外である国営企業への資本投入や災害発生時の特別融資に使われるという。

 国税庁の税制関税研究センター長のクラウデミール・マラキアス氏は、「7月は原油の国際価格高騰と、輸出に有利なドル高が起き、石油採掘ロイヤリティが目立って増えた」と語る。

 同氏によると、トラックストのために5月から6月にかけて落ち込んだ分の反動として、7月の財やサービスの売上が伸びた事も税収増に寄与したという。