8月31日より統一選挙の政見放送がはじまり、1日からは大統領選候補のブロック放送もはじまる。大統領選の目玉候補の戦略を、8月31日付エスタード(E)紙が報じている。
昨日31日には、州知事や上下両院議員、州議員候補の政見放送がはじまった。金曜、月曜、水曜は彼らの放送となる。
大統領選候補のブロック放送(12分30秒、土曜、火曜、木曜)は今日1日からだが、30秒間の挿入型の放送は31日から始まっている。E紙は各候補の戦略を以下のように伝えている。
まず、12分30秒のブロック放送での持ち時間が5分32秒と最も長いジェラウド・アウキミン氏(民主社会党・PSDB)の戦略は、ルーラ氏(労働者党・PT)が不出馬の際に支持率1位のジャイール・ボルソナロ氏(社会自由党・PSL)を徹底批判することだ。
既に同氏のチームが制作したものの中には、スローモーションで映した銃弾が餓えや失業といった言葉を突き抜け、黒人の子どもに至る場面を映し出した後に、「これらの問題は銃では解決しない」というメッセージを流すものが用意されているという。
この情報を耳にしたボルソナロ氏は、「花では平和を確約できない」と皮肉っている。
また、3番目に多い持ち時間のエンリケ・メイレレス氏(民主運動・MDB)も、ボルソナロ氏への批判メッセージを入れているという。その中には、目隠しをされた運転手が運転していることに気付いたバスの乗客が慌てふためくという映像があり、有権者に「怒りにまかせて盲目的に投票するな」というメッセージを伝えるという。
一方、支持率が比較的高いシロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)やマリーナ・シウヴァ氏(REDE)は、報道時間が20~30秒ほどで余裕がないため、他候補の批判より自身の政策アピールに専念するという。マリーナ氏は、国の団結と女性の力を訴えたものになるという。
また、アルヴァロ・ジアス氏(ポデモス)は、攻撃対象をルーラ氏にしており、ラヴァ・ジャット作戦の担当判事として知られるセルジオ・モロ氏をイメージ戦略で使う意向を示している。
また、ギリェルメ・ボウロス氏(社会主義自由党・PSOL)など、時間のほとんどない候補は、ネットでのキャンペーンに注目するよう、視聴者に呼びかける戦略をとっている。
また、高等選挙裁判所(TSE)は8月31日午後2時半からの特別審理で、政見放送へのルーラ氏の参加の可否と、同氏を含む、異議申し立てのあった候補3人の出馬資格について審理する。