4日、リオ州とバイア州で、リオ州ラヴァ・ジャット作戦の一環である、マラカタ作戦が敢行された。
4日付現地紙サイトによると、同作戦は5月に敢行され、リオ州元知事のセルジオ・カブラル氏や闇両替商の頭とされるダリオ・メッセル被告ら、計60人以上が起訴されたカンビオ・デスリゴ作戦の追跡作戦だ。今回の作戦では、リオ州で3人、バイア州で2人に逮捕令状が出、家宅捜索令状も14件出た。リオ州で逮捕令状が出た3人の内、1人は逃亡中だ。
連邦検察庁や国税庁によると、メッセル被告は現在も逃亡中。今回の作戦では、同被告が11~17年に行った宝石類の売買で動かした不正な金4400万ドル(1億8千万レアル)が対象となった。今作戦は、カンビオ・デスリゴ作戦で起訴されたヴィニシウス・クラレット(通称ジュカ・バラ)被告とクラウジオ・フェルナンド・バルボーザ(通称トニィ)被告の報奨付供述を基にしている。
コメルシオ・デ・ペドラスOSレド社を舞台とする闇取引は、エメラルドなどの宝石類をインドや中国に輸出する中で行われた。同社は、バイア州カンポ・フォルモーゾで購入した宝石類を、偽書類を使って売買しており、同社の品を買った顧客は偽のインボイスと領収証に従って代金を払っていた。実際の価格に上乗せされた金額は、メッセル被告が所有するオフショア企業やその関連会社の口座を管理するオペレーターに支払われていたという。
今回の作戦では政治家への逮捕令状は出ていない。だが、カンビオ・デスリゴ作戦同様、商品代金が国外口座にドルで払われるため、中銀や国税庁は金の動きをとらえきれない。両替商らはドルを必要とする人が払うレアル価を使って利ざやを稼ぎ、脱税行為も繰り返していた。メッセル被告は52カ国、3千超のオフショア企業を使い、16億ドル以上を不正な形で動かしてきた。
同被告の元顧客だったカブラル元知事と妻のアドリアナ・アンセルモス氏名義の豪邸(評価額800万レアル)は、横領した金の返済や罰金支払いなどで必要とされる2億2400万レアルの一部にあてるため、4日に競売にかけられた。