8月の広範囲消費者物価指数(インフレ率・IPCA)がマイナス0・09%で、昨年6月以来のデフレとなったと、ブラジル地理統計院(IBGE)が6日に発表した。6、7日付現地各紙・サイトが報じている。
これは8月としては、マイナス0・51%だった1998年以来、20年ぶりの低い数値だ。今年に入ってからの累積インフレ率は2・85%、昨年9月から今年8月までの直近12カ月間の累積では4・19%となった。中銀は今年のインフレ目標を、「4・5%±1・5%ポイント以内」に定めている。
専門家の間からは、このデフレは、失業者が未だ1300万人もいることと、一般家計の債務増大が消費を冷え込ませたことが主要因との見方が出ている。
部門別では、交通部門(マイナス1・22%)、食品・飲料部門(マイナス0・34%)が全体の数値を引き下げる役割を果たした。
逆に物価上昇幅が大きかった部門は、医療部門(0・53%)、住居費部門(0・44%)だった。
インフレ動向を地域別に見ると、ブラジリア(マイナス0・72%)、サンルイス市(マイナス0・51%)などでのデフレが目立ち、ゴイアニア市(0・3%)、リオ・ブランコ市(0・26%)などではインフレだった。
また、週明け10日には中銀による週次経済予測集、フォーカスが発表され、今年末の時点でのインフレ率予測は、前回の4・16%から4・05%へ下方修正された。
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