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東西南北

 ここ数年間、政局が非常に読みにくいブラジル。ここ数日の動きは、とりわけ、国外から予想するのが難しかったのではないだろうか。普通、「支持率で1位の大統領候補が刺傷すれば、支持率は当選に向かって一気に跳ね上がる」と予想するのは自然だ。だが、その前後に何があり、それに対して国民がどう思っていたか、あるいは、ブラジルの政治勢力の潜在的な分布はどうなっているか。そこまで把握していないと、今回の流れを読むのは困難だっただろう。思いがけない事態が突如起こり、本当に今もって先の見えない、気の遠くなるような選挙だが、果たして1カ月後はどうなる?
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 元サンパウロ市市長(2006~12年)で、現在はテメル政権の科学技術開発通信相をつとめるジルベルト・カサビ氏が10日、被告となった。2008年の同市市長選キャンペーンの際、オデブレヒト社からの裏金の形で不正献金を受け取った嫌疑で、昨年末に起訴されていたもので、サンパウロ州地裁は同氏に対し、2125万1676レアルの資産の差し押さえも命じた。カサビ氏は大臣職を優先し、今回の統一選には出馬していないが、地元のサンパウロ市民としてはやはり印象は良くないか。
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 今日12日、サッカーのブラジル杯の準決勝第1戦が行われる。今大会はコリンチャンスとパルメイラスが4強に残ったため、楽しみが多い。今日はコリンチャンスがリオのマラカナン・スタジアムでフラメンゴと、パルメイラスが本拠地アリアンツ・パルケでクルゼイロと対戦。決勝での伝統の一戦実現のためにも、両チームにはがんばってほしい。