ピラール・ド・スール文化体育協会(阿部勇吉会長)は「第40回敬老会及び入植慰霊祭」を1日、同文協会館で開催した。日本語学校生徒、青年会、父兄会、婦人会などが協力し、例年以上の盛り上がりとなった。
入植慰霊祭は午前8時に始まり、僧師の読経と参列者の焼香が厳かに執り行われた。続く敬老会では、75歳以上の敬老者91人のうち約60人が会場に元気な姿を見せた。最高齢者は97歳の宮崎マサさんだった。
今年から敬老者となった阿部会長は「おしゃべりしたり歩いたりするなど、自覚的に健康で長生きしましょう」と励ました。
婦人会による手作り弁当を楽しんだ後、余興が披露された。日本語学校生徒は、この日のために2週間毎日練習した合唱や手話を披露した。
代表の下田としお君(13)は「おばあちゃんと日本語で話していると勉強になります。『ありがとう』という気持ちを伝えるため一生懸命練習しました」と感謝を伝えた。
他にも幼稚園児のお遊戯、11歳以下の踊りが行われた。12歳以上の25人が行ったダンスは目まぐるしく動き回る圧巻の演技で、会場からは一際大きい拍手が送られた。また20年近く続いている婦人会・日語校母の会・日語校教師合同による踊りも2曲披露され、会の盛り上げに一役買っていた。
89歳の田鍋亨(とおる)さんはカラオケ2曲を披露して生気溌剌たる姿を見せた。青年会「青春組」は唱歌「ふるさと」を合唱。同会は鐙野しずおさん(23、三世)が会長を務めている。
これまでのピラールでの生活や文協の行事に係る写真をフォトムービーとして上映した。敬老者たちは曲を口ずさんだり、涙を浮かべて聞き入るなどし、それぞれの「ふるさと」の情景に思いを馳せていた。