長かった景気後退期は終わり、17年から景気回復と言われたにも関わらず、18年の経済活動も期待されたほど回復していないため、失業者の多くは以前の給与以下でも就職する意向を示していると14日付現地紙サイトが報じた。
21カ国に350の事務所を抱えるリクルート会社ロバート・ハーフ社が7月に行った調査(第5版)によると、失業者の64%は今後6カ月で市場は回復と見ているが、一方で、就職口のオファーがあれば以前の給与以下でも受け入れる可能性ありと答えた人も86%いた。4月発表の第4版では、以前の給与以下でも受け入れると答えた人は70%だった。
この変化は、再就職がまだまだ難しい事を示している。3~5月の平均失業率は12・7%(失業者1320万人)で、1~3月の平均の13・1%(失業者1370万人)より下がったが、地理統計院によると、7月の時点でも1290万人が失業状態にいる。
ロバート・ハーフ社のマリア・サルトリ氏によれば、再就職出来なくて失業状態が長引き、貯金が底をつき始めた人が増えている証拠だが、労働市場は安定しており、急に良い条件が現れる可能性は低いという。
ただ、最初に現れたオファーを受け入れるか否かは、失業者が置かれた状況(失業期間、預貯金の有無、どの位の減額なら受け入れられるか)によって変わると言う。また、新しい仕事で何を学び、成長出来るか、生活の質は保てるかなどを考慮する必要がある。
就労者と失業者を含む労働者の間では楽観的な見方をする人が減っており、現状を楽観視する度合いを示す指数は4月の30・9ポイント(P)が28・8Pに低下、将来を楽観視する度合いを示す指数も、50・2Pが47・1Pに落ちた。
他方、18日付現地紙サイトによれば、世界的なリクルート会社のページグループ・ブラジル支社(Page Personnel)が行った調査で、技量を買われて就職したが解雇された人の10人に9人は、対人関係などの職場不適応が原因だった事が判明した。
学歴やそれを補足する様々な経験があり、技量や知識面では万全な人でも、仲間に敬意を払い、良い人間関係を築く事を忘れたり、感情のコントロール、新しい技能や知識の吸収といった面に欠如があったりすると、生産性などにも問題が生じるため、解雇につながりうるというのだ。
この報告は、1~8月に様々な分野の会社の人事担当者1400人に対して行ったアンケート結果をまとめたものだ。
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