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福祉団体生き残りの道探る=援協が第1回福祉フォーラム

チラシ

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 「日系社会は大きな分岐点に差し掛かっている。経営赤字に悩まされる日系福祉団体が泥沼にはまって足が抜けなくなる前に、将来を真剣に考える機会に」――サンパウロ日伯援護協会(与儀昭雄会長)主催で「第1回日系社会福祉団体フォーラム」が10月19日午前9時から、援協ビル(Rua Fagundes, 121)5階神内ホールで開催される。参加要申込み。
 日系社会で高齢化が急速に進み、介護経費の増大や経済不況の煽りを受けて、難しい舵取りを迫られている日系福祉団体。今年3月には、所有地を切り売りして運営してきた救済会の憩の園がついに経営に行き詰まり、経営再建特別委員会を立ち上げるなど、過渡期を迎えている。
 一見、健全な財政運営を行うかに見える援協も例外ではない。傘下福祉施設では毎月約50万レもの赤字が計上されており、日伯友好病院の黒字で全てを補填している状況だ。頻度の高い法令変更のなか、病院経営を一歩間違えれば、共倒れにもなりかねない。
 そんな危機意識から、与儀会長による発案で今フォーラムは開催される。「日本移民とその子孫の高齢化問題について」を議題とし、各団体共通の課題を取上げ、意見交換が行われる。そのほか有識者による講演も行われ、11時20分からは総括として討論会が実施される。
 案内のため来社した園田昭憲副会長は「今行動を開始しなければ、5、10年後には立ち行かなくなる。まずは皆が一堂に会し、認識を共有するのが第一歩だ」と参加を呼びかけた。
 申込みは、援協(11・3274・6518)まで。