《ブラジル》大統領候補のボルソナロがゲデス氏の経済案を否定=小切手税再導入や所得税率の一括化=弱点補強の重要人物だが=副候補のモウロンも発言自粛へ

大統領候補のジャイール・ボルソナロ氏(社会自由党・PSL)は19日、同氏が財相に予定しているパウロ・ゲデス氏が18日に語った、金融取引暫定納付金(通称、小切手税、CPMF)と同様の税導入や、所得税の課税率変更などの考えを否定した。また、問題発言を繰り返す副大統領候補のアミウトン・モウロン氏(ブラジル革新労働党・PRTB)に発言を控えるよう伝えた。20日付現地紙が報じている。
ゲデス氏の経済プランは、19日付フォーリャ紙や20日付エスタード紙に掲載された。それによると同氏は、ボルソナロ政権が誕生した際の経済案として、1997年~2007年に採用されていたCPMFを復活させることを考えている。
さらに、所得税の課税率中、22・5%と27・5%の二つを20%に引き下げる一方、零細事業者への課税率を17・5%から20%に引き上げるという。
CPMFは銀行口座引き落しの際などに必須でかかっていた税で、国民の評判が悪く、議会で廃案にされた。その経緯もあり、ゲデス氏の発表は反発を招いた。
これを受けてゲデス氏は19日、メディアに向けて詳細を語った。それによると、CPMFに関しては「全く同じものではない」とし、CPMFは従来からあった税に新しい税を加える形で導入されたものだったが、現在提案しているのは、複数の連邦税を1本化するもので、現状で考えられる新政府の税制改革案のひとつだという。
また、所得税の課税率は15~20%と説明。現在は22・5%と27・5%のIRを払っている高所得層には減税案だという。だが、低所得者や、現在は17・5%を納めている零細事業者にも増税となるという点を指摘された際は、否定しなかった。
これらの報道に対し、ボルソナロ氏は19日、入院先のサンパウロ市アルベルト・アインシュタイン病院から、「課税の停止は我々のモットーだ」とツイッターで発言。「マスコミの悪意ある報道を信じるな」と発した。
ゲデス氏は「経済分野が弱点」とされていたボルソナロ氏が頼りにしている人物で、ボルソナロ氏の財界での受けを良くした人物として知られている。
また、ボルソナロ氏は、ゲデス氏と副候補のモウロン氏に対して、選挙期間中の発言を自粛するよう指示したという。
モウロン氏は、6日の刺傷後はキャンペーン活動ができなくなっているボルソナロ氏に代わり、自分が代理となってキャンペーンや討論会に出ることを希望していた。
だが「憲法作成は必ずしも国民の代表が行う必要はない」「母や祖母だけの家庭で育てられた子供は社会不適応者になり、麻薬犯罪に手を染める」など、問題発言を連発していた。