大統領選の現状とは裏腹に、知事選の世論調査では、民主運動(MDB)や民主社会党(PSDB)といった中道候補が、連邦直轄区を含む全27州中、半分以上で首位に立っていると、9月30日付現地紙が報じている。
大統領選ではジャイール・ボルソナロ氏(社会自由党・PSL)とフェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)の対決が注目されているが、知事選に目を転じ、現時点で最も支持率の高い候補者を割り出していくと、その様相が全く異なり、その中の16人が中道系候補だという。
16人の内訳を見ると、PSDB5人、MDB4人、民主党(DEM)3人、社会民主党(PSD)、進歩党(PP)、社会人道党(PHS)、社会秩序共和党(PROS)各1人だ。
この中でMDBとPROS以外は、大統領選でジェラウド・アウキミン氏(PSDB)を支持している政党だ。MDBは同党のエンリケ・メイレレス氏、PROSはハダジ氏と連立している。
残る11州は左派で、最も多いのは6人のブラジル社会党(PSB)。あとは、PT4人、ハダジ氏の副候補、マヌエラ・ダヴィラ氏のブラジル共産党(PCdoB)が1人だ。PSBは今回の大統領選では中立の立場をとっているが、ジウマ大統領罷免までの協力党の同党は地方選でPTと連立している。
一方、ボルソナロ氏のPSLは13州で知事候補を出したものの、現状ではロライマ州でアントニオ・デナリウム氏が2位につけているのみで、1位の候補者はいない。
ただ、14年選挙では知事がひとりもいなかったDEMが保守色を強めて、3人の知事獲得が有力になるなど、将来的な変化もうかがわせている。
なお、「決選投票に残りそうな候補の数」で見てみると、PSDBが8人、PT、PSB、MDBが7人ずつ、DEMとPDT(民主労働党)が5人ずつで多い。
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