ブラジル世論調査・統計機関(Ibope)が1日に発表した大統領選の支持率調査の結果に続き、ダッタフォーリャが2日に発表した調査の結果でも、ジャイール・ボルソナロ候補(社会自由党・PSL)の支持率が伸びたのに対し、フェルナンド・ハダジ候補(労働者党・PT)の支持率の伸びが止まった事を受け、為替相場と株式市場が反応し始めたと3日付現地紙、サイトが報じた。
ボルソナロ氏の支持率はIbopeでは27%から31%に上昇、ダッタフォーリャでも28%から32%に上昇した。
これに対し、ハダジ氏の支持率は、Ibopeが21%で横ばい、ダッタフォーリャでは22%が21%に落ちた。
また、ボルソナロ氏の拒絶率は、Ibopeが44%で横ばい、ダッタフォーリャでは46%が45%に低下した。これに対し、ハダジ氏の拒絶率は、Ibopeでは27%が38%に、ダッタフォーリャでも32%が41%に上昇した。
これを受け、2日の為替は2・47%下げ、1ドル=3・93レアルになったが、3日も午後2時前の時点でさらに1・25%下げ、3・88レをつけた。3日のドルは一時、3・82レまで下げたという。
他方、サンパウロ平均株価指数(Ibovespa)は2日に3・80%上昇して、8万1600ポイントを超えた。3日も午後2時45分現在で2・28%上昇し、8万3474ポイントとなっているが、一時は4%以上上昇し、8万5442ポイントに達していた。
2日の株式市場で株価上昇が著しかったのは公社や銀行で、エレトロブラスは約10%高、ブラジル銀行も11%強上げた。ペトロブラスは、優先株が8・67%高の22・82レ、普通株式も7・20%高の25・81レをつけ、ブラジル一の座に返り咲いた。
また、3日午後2時45分現在も、エレトロブラスが11%、ブラジル銀行が9%強、ペトロブラスも3%前後の株価上昇を記録している。
だが、ボウロナロ氏が優位にたっている事に対する国際市場の反応は異なり、2日は、経済紙や経済誌に続き、格付会社のスタンダード&プアーズ(S&P)も警鐘を鳴らし始めた。
同社は2日、ボルソナロ氏はアウトサイダーとした上、「ブラジルは財政、社会の両面で多くの問題を抱えており、今年の経済状況は悪化している。今後の懸念材料は、次期大統領がいかに素早く、また効果的にこれらの問題に対応出来るかだ」との見解を明らかにした。
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